面接の流れ

さて、書類選考の結果、応募要件に適した方には面接に進んでいただく事となります。もうすでに多くの候補者と面接をされている方には当たり前と思っている事も、実は一般的な面接の流れとは違っているかもしれません。数多くの面接に同席している弊社だからこそ知っている一般的な面接の流れについて、ここではお伝え致します。
1. 面接までの準備
まず、最初に行う事は「面接までの準備」です。特に候補者と面接官の日程調整が最も大切です。双方が関心を持っているからこその面接ですが、ここの調整で時間がかかってしまうと候補者からは「あまり関心をもたれていないのでは・・・」「こちらの都合も考えて欲しい・・・」「縁が無いのかな・・・」などとネガティブな印象を持たれてしまう事もあります。お互いに前向きな気持ちで面接に臨めるように、スムーズに日程調整を進める事が大切です。
- 面接場所の確保
- 面接官のリストアップ
- 面接官と候補者のスケジュール調整
- 実技テスト・適正テストがある場合の準備と周知
- 見学調整
2. 候補者への面接案内
面接の準備が整ったら、候補者への面接案内を送ります。一般的にはメールで案内するケースがほとんどかと思います。候補者からすると、面接というのはいつでも緊張するものです。面接の心づもりというのが必要になりますので、下記については伝えておく必要があるでしょう。
面接日時、場所、面接官の人数
出来れば役職名など、どういった立場の方々かも伝えておくと良いでしょう。
面接方法(対面・WEB)
最近ではWeb面接を行うところも増えてきてます。面接と言えば対面と決まりきった状況でもありませんので、対面なのかWebなのかを伝えましょう。
持参物
履歴書(写真付)、職務経歴書、医療系資格の免許証(コピー)の三点セットを持参いただくのが一般的です。
選考フロー(選考スケジュール)の伝達
病院やクリニックなどの医療機関の場合は面接1回で終了するケースが多いのですが、企業などの面接の場合、二次面接まで行うケースが多くなります。今回の面接で終了になるのか、もう一回あるのか、事前に伝えておくと親切です。
見学の可否
面接と同時に院内の見学をするケースがほとんどです。ただ、一般的には患者様がいる時間帯に面接を行いますので、見学が不可となるケースもあるかと思います。候補者からすると見学も期待して面接に来てますので、事前の見学の可否を判断の上、候補者に伝えておくと良いでしょう。
筆記試験や実技試験の可否
心づもりもなくいきなり実技試験となると、いつも以上に緊張してしまい実力を発揮できない事もあるかと思います。候補者の本来の実力を判断する為にも、事前に伝えておいた方が良いでしょう。
面接時間
一般的には、面接と見学を併せて1時間ぐらいで終わるケースが多いです。ただ、面接官が話し過ぎたり、話が盛り上がったりすると、予想以上に時間がかかる事もあります。また、当初予定していなかった筆記試験や実技試験を急遽行ったりする事も稀にあります。当初、1時間ぐらいを想定していた候補者が、その後の予定を入れていたりすると、急に候補者が落ち着かなくなったり、そのあと予定していた院内見学をキャンセルしたり、時間に追われる面接になってしまう事もよくあります。当日は面接の他に何を行うのか?を明確にし、「面接時間はこれぐらいで、そのあと見学してもらって・・・」、おおよその面接時間を候補者に伝えておくと、落ち着いて面接に臨んでいただけるでしょう。
3. 面接
面接の準備~面接案内を行い、いざ実際の面接です。面接の場では、医療技術者の場合、スキル面の確認は当然行われますが、それ以外にも重要なポイントがあります。
有意義な面接にする為にも、事前に何をヒアリングするのかをまとめておくと良いでしょう。ここではヒアリングのポイントをお伝えします。
長く勤めてくれるかどうか
「転職動機」「志望動機」「今後身に付けたいスキルなど」「今後どうなりたいか」などのヒアリングから判断していくと良いでしょう。
周りのスタッフと協調性をもって仕事ができるかどうか
面接官の人物評価は当然ですが、現場のスタッフの方々との会話の時間を作ると良いかと思います。面接官が立ち去った後や見学時の立ち話でも良いです。一緒に働くスタッフの方と会話をしたうえでスタッフの評価も聞いておくと良いでしょう。
入社時期
双方の折り合いがつかなくなる事が多いのが入社時期です。いつまでに入社できるのかをよくヒアリングしておきましょう。
候補者は退職交渉に時間がかかる事はよくあります。優秀な人材であればあるほど、現勤務先からの引き留めにあう事が想定されます。本人は内定をもらってから1ケ月と思っていても、よくよく話しを聞いていると「引継ぎにもう少し時間がかかりそうだな」と感じる事があります。その場合には、少し余裕をもって入社時期を設定してあげると良いでしょう。最初から「いつまでに入社して欲しい」と決めつけてしまうと、後々、双方の調整が上手くいかず、信頼関係が崩れてしまう事も有ります。まずは、候補者の状況を理解してあげる事が重要になります。
希望条件
特に給与の希望はしっかりと確認をしておきましょう。最終的な判断材料の大きな要因は給与です。内定をだしたとしても給与が折り合わなければ、内定受諾とはなりません。希望給与が高すぎて、そこまで出せないという場合には、折り合いの着く給与を考える必要があります。その為にも、希望給与だけでなく現職の給与も確認しておくと良いでしょう。最低限、現在の収入を確保したいと誰もが考えてます。まずは、現職の給与をスタートラインに、更にアップが可能かどうか、ダウンしてもそれほど現職と遜色がない金額にと調整していく事が給与の折り合いをつけるポイントです。
4. 見学
最後に面接後に行われる見学についてです。
見学は候補者が面接という緊張した場面から解放され、少しリラックスしている状態です。見学が最も本来の候補者の人柄やコミュニケーション力、志望度を見れる場面です。候補者からは、不安要素を払拭する為に多くの質問があるかと思います。丁寧に回答いただけると、「良い方が多くて安心して働けそう」「優しそうな先輩が多いので、いろいろ教えてくれそう」など、良い印象を持ってもらえる絶好のチャンスでもあります。
見学は、現場のスタッフとの会話の機会を多く作っていただけると良いでしょう。